やっと本日マスコミデビューを果たされた東京電力の清水社長のコメントよりも、ニューヨークタイムズ紙の4月9日付記事の衝撃の方が、インパクトが強かったのでシェアさせて頂きます。
タイトルは、「仕事の為に放射線を恐れない日本の契約社員達」というもの。日本の18か所
の原子力発電所には、83,000人の従業員がいるが、この88%が契約社員だということを紹介してるのです。福島第一原発は、10,303人の89%が契約社員とのこと。
そもそも日本の原子力発電業界には二重構造があって、エリートは東京電力や東芝・日立製作所などのメーカーの従業員であり、これらはオペレーターと呼ばれます。しかし、その下部に下請け、孫請けの階層構造があり、放射線の被ばく量に比例して時給が高く設定されているのです。これらの現場仕事は、農村から、工事現場から、またはどこからか調達されてきており、皆仕事を失うことを恐れているといいます。現場社員の放射線計が累積で50ミリシーベルトになると、その日の仕事は終わるという過酷な現場だそうです。
先日、汚染水の中に足を浸して被曝してしまった人も、下請けの従業員だそうです。先週木曜日迄に、現場従業員の21名が累積放射線被曝量が累積限度の100ミリシーベルトに達しています。そして東京電力は、非常事態ということで、この累積限度を250ミリシーベルトに引き上げました。
現時点で約300名の従業員が現場に入っているが、その内の45名が下請け業者の従業員だとのことです。
先週の時点で、2時間の作業に対して約4万円と、通常時の2倍の給与が提示されています。また日給10万円という提示を受けた人もいると言います。
いずれにせよ、原子力発電の現場では、かん口令が敷かれているかのように、外部との接触は非常に限られており、実態はなかなか表に出ないということです。このような、過酷な現場に働く無名の方々に、日本の、東京の運命が託されているという事実を、本当に深刻に受け止めざるを得ません。そして雇用主の東京電力は、この原発事故現場の雇用確保をどのように担保するつもりなのでしょうか?高額の金銭提示だけで働いてもらえる方の数にも限りはあるはずです。その場合、どうするのでしょうか?上述のエリート層からの現場登用など有り得ないというのが東京電力本社の考え方でしょうが、我々は東京電力にそのような考え方を許していいのでしょうか?それほど切羽詰まっている問題だと私は思っています。
それから、日本のメディアにも、是非こういった突っ込んだ報道を期待したいものです。ちなみに英文になりますが、ニューヨークタイムズの記事はこちらです→
